The Wind Horse
Well-Being
直子ウィンザー
医学博士(精神医学)
マレーシア競馬協会公認馬療法士
(エクイン・セラピスト)
ボデイトーク国際プラクティショナー
email:windhorse2020@gmail.com


直子ウィンザー
Naoko Winther Ph.D.,
経歴
南山大学文学部で臨床心理学を修了後、東京医科歯科大学医学部において医学博士号授与。大学病院及び総合病院の精神科において成人・思春期青年の精神障害、および児童の発達障害の心理臨床に従事。
一方で、馬との付き合いは、日本、カナダ、シンガポールでの乗馬歴を合わせ23年、アメリカ、カナダで、馬の心理と行動学、馬のマッサージのコースを修了。
2002年、カナダに移住後、カナダBC州公認の心理療法士として、バンクーバーで心理クリニック<エクワイン・スピリット>を開き、人への心理療法と同時に、馬への身体・心理療法を実践。
2014年より、シンガポールに在住。2015~2019年、マレーシア競馬協会公認馬療法士(Equine Therapist)として、シンガポール競馬協会タルフ・クラブにおいて、競走馬の身体・心理療法に携わった。また、NPO団体RDA (Riding for the Disabled Association Singapore) において、身体的・精神的ハンディキャップを持つ子供たちのための乗馬療法のボランティア活動も行い、現在、NPO 団体Equalにて、青少年・シニアを対象の馬介助教育・療法に 従事。
馬の身体・心理療法に用いている主な技法と修了コース
2002 カテリナ・クエスタ:馬の心理と行動コース修了(カナダ)
2003 Dr.サンデー・デーヴィス:動物のためのボデイトーク・プラクテイショナー修
了(カナダ)1)
2004 Tタッチ・トレーニング(カナダ)
2005 国際ボデイトーク・プラクテイショナー登録(カナダ)1)
2006 パトリシア・ウェーレンショウ:馬の統合的マッサージプラクティショナー・ト
レーニングコース修了(アメリカ)2)
2011&2012 Dr. ブライアン・ワイズ:前世療法トレーニング(アメリカ)3)
2016 モーリン・ロジャーズ:馬のクラニオセイクラル・セラピー(頭蓋仙骨療法)コ
ース(ノルウェー)4)
2016 ジム・マスターソン:マッサージを超えるマスターソンメソッド(イギリス)5)
2017 ヒュウ・ミルン:人のクラニオセイクラル・セラピー(頭蓋仙骨療法)コース
(イタリー)6)
2018 ジム・マスターソン:マスターソンメソッド・プラクティショナー上級トレーニ
ングコース(イギリス)5)
上記技法の関連サイト
1)BodyTalk System 創始者: John Veltheim
https://www.bodytalksystem.com
2)Integrated Touch Therapy 創始者:Patricia Whalen-Shaw
http://www.integratedtouchtherapy.com
3)Past Life Therapy 創始者:Brian L. Weiss
4)Equine CranioSacral Therapy 創始者: Maureen Rogers
https://www.equinecraniosacral.com
5)Masterson Method 創始者: Jim Masterson
6)Visionary CranioSacral Work創始者: Hugh Milne
シンガポールのサイト
Singapore Turf Club: http://www.turfclub.com.sg/Pages/Homepage.aspx
Singapore Polo Club: https://www.singaporepoloclub.org
RDA (Riding for the Disabled Association Singapore): http://rdasingapore.org
01.
馬の心理療法
技法:BodyTalk という筋反射テストを用いる
境界を超える
<Cross the Boundary>
もう15年以上も前のこと、カナダ・バンクーバーでクリニックの仕事をしていた頃、ある番組でインタビューを受け、私が、人間だけでなく動物の心についてももっと深く理解したいと話したところ、ある科学者と称する方から、「動物に心があるなどと、馬鹿なことをいう心理学者がいたものだ!」等々と苛烈な罵詈雑言を受けたことがありました。このような強い感情的な反応と考え方の発端は、20世紀初頭のアメリカで、ルーズベルト大統領まで巻き込んだ、<動物の心>をめぐる大きな論争に遡るテーマで、私自身その時、これは21世紀に今だ持ち越されている大きなテーマなのだと、驚きと共に再認識したことでした。以降、ただひたすら馬を理解したいという思いだけが、私を様々な技法の習得に駆り立てたのだと思います。
こうして、地球の生命体としての<哺乳類>という共通性を見ながら、人々の精神医療と、馬の身体・心理療法、このふたつの臨床の狭間を行きつ戻りつしながら、その体験の中で、馬の心理療法に<人間>の心理療法に用いて来た幾つかの技法がそのまま生かされることが度々あり、一方で馬の(人間から見ると不可解な問題)行動から、長く自分の中で精神医学や心理学の知識では説明できなかった人々の症状が、はっと理解できたことが多々ありました。
傍らに寄り添う静謐な時間、それは人間であろうとも馬であろうとも、かけがえのない存在の目の前の相手と共に在るという意味で、何の違いもないのです。
生きとし生けるもの全て、<生命体>としての生き物に出会う、全ての種の境界を超えて出会う、これが私の夢でもあり、挑戦なのです。
02.
馬の身体の
メインテナンス
技法:馬の身体療法の3本の柱
Masterson Method,
Equine CranioSacral Therapy,
Integrated Equine Massage
Conformation<形態構造>の美しさを取り戻す
美しい方はさらに美しく、そうでない方はそれなりにという、一世を風靡したコマーシャルのコピーがありましたが、私の馬への身体療法は、その馬の本来持っている美しさを取り戻すことをゴールとします。
馬は、私たち人間と同じように、完璧な左右対称の身体ではなく、それぞれ皆左右非対称の身体傾向を持っています。そのため、人間が適切なトレーニングやあるいは騎乗をしないことで、アンバランスな動きの癖、不適切な運動、過重な動きと運動、それらが重なっての怪我など、最終的に身体的な不調が出て来ます。怪我以外は、最初は急性の(一時的な)筋肉の緊張として現れますが、それがすぐ解消されない場合、それは慢性的な緊張状態となり、最終的に骨のズレが生じ、それを、Conformation<形態構造>のずれとよぶことができます。それはその馬本来の健康な肢体とはかけ離れていっているので、美しい肢体ではなくなっているのです。
私は、身体療法の3本柱である、Equine CranioSacral Therapy, Masterson Method, Integrated Equine Massageの方法により修正を行っていますが、それにより、馬は本来のConformation<形態構造>をとり戻し、美しい馬はさらに美しく、そうでない馬でも驚くほど見違えるような美しさを見せてくれます。写真でBefore After を比べることで、その違いは誰の目にも歴然とします。そして、その健全な身体構造は機能的に良好な変化を生み、馬は無理のない楽な美しい動きを取り戻すのです。私の療法は、それをゴールとします。